翔泳社
発売日:2009-04-16
企業内の情報システムにおけるリスク管理や移行計画、成熟過程までをカバーして「アーキテクチャ」を俯瞰・整理すると共に、200を超える参考文献を参照しながら解説される良書。以下3点を目指しているとの事だが、かなりバランス良く纏まっている。
- 企業情報システムと情報システムの粒度差異からくる視点の相違明確化
- 現状の情報システムの問題をアーキテクチャの観点から説明し解決方向性の見出し
- 著者の実務経験及び研究成果を生かし、現場で役立つ業務遂行能力を育成
近年、激動の経営環境に追従できる情報システムが求められており、柔軟性と即応性が鍵となる。そのような状況下では、小手先の対応ではすぐに破綻をきたす。コンセプトを持ったアーキテクチャが必要とされる。決して本書が全ての解となるわけでは無いけれど、解の一端、若しくは創発の契機となることは十分に可能性がある。一読した後でも手元に置いておき、参照できるようにしておきたいと思える本。
ここ一ヶ月で「アーキテクチャ」という単語を含む本を(本書含めて)3冊読んだけれど、どれもアタリと思える。ビューティフルアーキテクチャ は既に書いた通りで、2冊目は本エントリ(企業情報システムアーキテクチャ)。そして、最後は、
こちらは、ユースケースに基づいた要求定義や、クラス設計、データモデリング、オブジェクト指向における変更・保守単位の話など、より技術論的アプローチをしている。
順番としては、
- 企業情報システムアーキテクチャ
- ビューティフルアーキテクチャ(1・2・14章)
- アーキテクトの審美眼
- ビューティフルアーキテクチャ(その他の章)
立ち読みでシステムアーキテクチャ構築の原理もパラパラと見たけれど、若干とっつきにくい印象だったので、未購入。amazonでの評価は高いので、後日購入してみたい。
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